体幹が弱い=筋トレ不足、ではありません
「体幹が弱いですね…」「腹筋を鍛えましょう!」
そう言われてプランクや腹筋運動をはじめたものの、腰が痛くなったり、首や肩に余計な力が入ったりして長続きしない。そんな経験はないでしょうか?
実は、体幹の不安定さを自覚している人ほど、いきなり筋トレから入るのはリスクがあります。
体幹が「弱い」の正体は、筋力不足ではない
多くの場合、「体幹が弱い=筋肉の出力が足りない」と思われがちですが、身体の構造から見ると理由はそれだけではありません。
実際には、力はあるのに出すタイミングを間違っている、力の入れ方や入れる部位を間違っている、苦手な部分をかばうために特定の部位を過度に使ってしまうなど、さまざまな要因が関わっています。
つまり筋力が弱いからではなく、使い方のエラーが起きている状態です。このエラーを放置したまま負荷をかけると、本来使いたい体幹ではなく、腰や首などが代わりに頑張ってしまいます。
いきなり筋トレをすると起こること
準備ができていない身体で無理に鍛えようとすると、次の3つのリスクが生じます。
- 腰椎への過負荷:体幹で支えられない分を腰を反らせることで補おうとし、関節に負担がかかります。
- 不自然な力み:ターゲットではない肩や首に力が入り、全身が硬直します。これは力みすぎによる動作のスムーズさを奪う原因になります。
- 鍛えたつもり:トレーニング中の「キツさ」だけで満足してしまい、肝心の日常における歩行や立ち姿勢に全く還元されないパターンです。
鍛える前に、まずは「点検」と「整理」
体幹トレーニングで必要なことは、いきなり重りを上げたり、長時間耐えたりすることではありません。まずは身体の準備です。
- 骨格が本来あるべき位置にあるか?
- 関節の可動域が制限されていないか?
- 痛みや違和感をかばう動きが定着していないか?
崩れた姿勢や間違った動き方のままでは、せっかくトレーニングをしても効果がないどころか、痛みや間違えた動き方を助長する原因となってしまいます。まずは身体の現状を正確に把握することが先決です。
体幹は「鍛える」だけではなく「働かせる」もの
体幹は、常に意識して固めるものではありません。 日常の何気ない動作の中で、自動的に機能している状態が理想です。そのためには正しい身体の使い方を知ることが重要です。
- 脱力:無駄な力みをなくす。
- 認識:どの部分にどのように力を入れるかの感覚を掴む。
- 連動:小さな負荷で正しく動かす。
「体幹を鍛えなさい」という言葉に、根性論で応える必要はありません。大切なのは、今の自分の身体がどう動いているのかという物理的な事実を知ることです。筋トレを急ぐことはありません。まずは今の身体の状態を正しく知り、あなたに最適な一歩を一緒に見つけていきましょう。
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いまから堂 代表
村上 拓也
【プロフィール】
1979年、福島県出身。2003年よりスポーツトレーナーとして活動。国立スポーツ科学センター(JISS)にてオリンピック選手のトレーニングサポートに従事。
メディカルフィットネス施設の立ち上げ・運営にも携わり、医師との連携による病気・怪我の予防指導を実践。
現在は、医科学的根拠に基づく運動指導を強みとして、個人向けパーソナルトレーニングおよび法人向け健康経営サポートを行っている。
【主な資格】
- 健康運動指導士
- 日本スポーツ協会公認 アスレティックトレーナー(JSPO-AT)
- NSCA認定 ストレングス&コンディショニングスペシャリスト(CSCS)
- JATI認定 トレーニング指導者(JATI-ATI)
- ホームヘルパー2級

